第8回講座「AIに負けない子育て」質問への回答

桜蔭塾第8回講座後受講者の方よりご質問があり、すぐに内田伸子先生よりご回答を頂きました。ご紹介いたします。

<質問>

ビデオは10分以内という事についてです。
娘の長女は現在1歳0か月(実は本日1月29日が誕生日で1歳になりました)ですが、娘夫婦は二人とも医師で忙しい毎日の中の子育てです。夕方子どもの食事などを終えてやっと親の夕食になりますが、その時間だけNHKのお母さんといっしょやおさるのジョージなどのビデオを20分〜30分見せて、その間に急いで夕食を済ませます。孫は真剣に喜んで見ているようです。休日は2回見せることもあります。親にとっては貴重な時間になります。


<回答>

1歳になったばかりのお孫さんが「おかあさんといっしょ」や「おさるのじょうじ」を見ている(何も理解していないとは思いますが)⇔「静かにしてくれる」ので、テレビに子守をしてもらってしまうということですが、
お忙しい事情はわかりますが、ついテレビに頼ってしまうのはなんとかならないでしょうか?1980年代におかあさんといっしょの番組開発をしておりましたが、そのときも視聴対象者は、2歳半~3歳半のお子さんに適した演出をこころがけました。また2歳~6歳までの幼児に開発した番組を見てもらい、視聴中の視線の動きや視聴後の記憶や理解度をテストして、まずい点を修正した上で、放映しておりました。
今放送中の「おかあさんといっしょ」は、効果測定を経たものではないため、乳幼児に見せたら脳への悪影響が心配される危険な演出をとっているのです。
NHKエデュケーショナルもコストを抑えるために、効果測定して演出方法を改善するような措置をとっていません。従って年齢発達不適合刺激になじませることになってしまっています。また忙しいときにはつい「テレビに子守をさせる」悪癖をつくってしまいます。


【参考文献】

(1)こどもチャレンジも年齢適合の本とおもちゃと映像を組み合わせて、「マルチおもちゃ」を提供しています。親向け冊子もお届けして、どの時期にどのように関わるかを提案しています。こどもチャレンジの監修にかかわるようになった経緯をまとめた拙文を添付させていただきます。
(2)テレビと子どもの関係については、拙著に詳しい解説をしました。

 

内田伸子『子どもの見ている世界~誕生から6歳までの「子育て・親育ち」~』春秋社
お茶大のお近くにお住まいでしょうか?この本は10冊、桜蔭会に寄付しましたので、事務局でご購入くださるとよいと思います。(アマゾンでも購入できます)

 

【ご提案】

そこで提案ですが、ご夫婦で交代に、食事作りをしているときに、父母で分担する―一人が食事作り・もう一人がお子さんと遊ぶ(積み木やお人形ごっこ、ボールころがしなど)、会話する、絵本をいっしょに眺める時間を過ごされてはいかがでしょう。
お子さんとかかわる時間は、ご多忙のお二人の癒やしの時間にもなりますよ。
お子さんが2歳頃になったら、「お手伝い」をしてもらったらいかがでしょう。
3人でいっしょに食事作りをする楽しい時間になります。
子どもと過ごせる時間は短いのです。
どうか、お嬢さんを真ん中に家族の生活を大切に送っていただきたいと願っています。