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桜蔭塾 第6回講座報告

土屋賢二先生「お茶大が私を作った」

 2021年10月30日、桜蔭塾第6回講座に、土屋賢二先生をお迎えして講演をして頂きました。
全国各地の卒業生から申し込みがあり、115名の受講者となりました。今回は先生のご希望により受講者のビデオをオンにしての配信で、同窓会ならではのアットホームな雰囲気の講演会でした。

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 講演では、先生がお茶大にいらしてからのご自分の変化を5つあげられ、それらを一つずつ楽しくお話し下さいました。1つ目は、文章を書くことが好きになったこと。2つ目は、哲学することが苦手でなくなったこと。それまで存在とは何かについて研究し行き詰まりを感じていたが、ウィトゲンシュタインやアリストテレスを読み込みわかったとき一歩進めたそうです。3つ目は、教えるということの変化で、1時間の講義に10時間の準備をして完璧な教師を目指していたが、お茶大の講義の中でどうもそういうようには要求されていないとわかり、柔順で謙虚な態度になっていったこと。4つ目は、学校というものが好きになったこと。5つ目は、ピアノを始めたこと。
 お茶大の学生の印象は、飾らない・上品(正しい敬語で、キツいことも言える)・疑問文で命令できる・芯が強いなど。尊敬とも言い切れないがなじみやすい環境というのがお茶大であるとまとめられました。最後に、チャットで、ご著書やご専門の哲学についての質問に答えて頂き、楽しくウィットに富んだ講演が終わりました。
 久しぶりの土屋先生らしい哲学的ユーモアと語り口に、学生時代の先生の講義を思い出された方も多くいらっしゃったと思います。土屋先生、本当にありがとうございました。

★受講者からの感想★

期待していたとおりの内容でとても楽しい時間でした。次回も楽しみにしております。紹介された本は是非読んでみようと思います。現在も執筆活躍されていることに感動しました。

・土屋先生ご自身についての嘘偽りのない真実のお話を、哲学的ユーモアに包んでお話くださり、楽しいのと学びが多いことでもっともっとお聴きしていたかったです。またぜひ土屋先生の桜蔭塾に参加させていただきたいと心から思いました。

・哲学コースに在学中の学生です。「分かりましたか?」という質問の答えに窮する学生のエピソードがありましたが、私も授業で似たような経験があり、大きく頷いてしまいました。下手に分かったとも言えないし、どこが分からないのかを説明することもできない...という静寂は怖いです。最近になってようやく、「どこがどう分からないのか」を考えることを少し楽しめるようになってきたように思います。

​・質疑応答の時間になったら、先生が言い淀む「間」があって、大学の授業を思い出しました。用意した内容を話されるのと違い、その場で考えながら話される様子は、大学で受けた土屋先生の授業の様子と重なりました。

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・幼い頃に読んだ、「われ笑う、ゆえにわれあり」の土屋先生のお話を拝聴できただけで、とても幸せでした。私は現在お茶の水女子大学に通う一年生ですが、土屋先生の授業に参加したかったなとひしひしと思いました。

・幼い頃に読んだ、「われ笑う、ゆえにわれあり」の土屋先生のお話を拝聴できただけで、とても幸せでした。私は現在お茶の水女子大学に通う一年生ですが、土屋先生の授業に参加したかったなとひしひしと思いました。

​・オンラインとはいえ、先生の息遣いまで伝わってきました。

・相変わらずの土屋節がうかがえて、とても楽しかったです。ただ、もう少し時間があると良かったですね。

 

・ユーモアあふれるエッセイを拝読してきた土屋先生のお話を実際に伺うことが出来、優しい笑顔や語り口に触れ、とても楽しいひとときでした。先生のご希望とのことで、思い切ってカメラonで受講しましたが、他の受講生の様子も伺えて、お茶大同窓会ならではのアットホームな雰囲気を味わえました。

​・参加者の顔が見えたのはとてもよかったと思います。先生も話しやすかったのではと思いました。予期していなかったので私はビデオオフのままでしたが。あらかじめわかっていればそれなりに準備していたと思います。

・土屋先生は質問を受けると俄然活気が出るので、講義後の質問からの展開はとても面白かったです。お茶大での変遷?のお話は、実はそうだったのかと興味深く伺いました。

​・いろいろな年代の同窓の方が参加されていること知ってこれからの人生に前向きな気持ちになれました。土屋先生もお元気そうで嬉しかったです。最後に質問された方は恐らく哲学専門の方だと思うのですが、専門に勉強された方ならではの質問だなと思い、ご一緒させて頂けてありがたいなと思いました。先生のご回答も興味深く拝聴致しました。

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